« 復刻 フジテレビ訴訟ブログ | トップページ | 復刻 フジテレビ訴訟 フジテレビ訴訟 本人尋問 »

2008年3月 5日 (水)

復刻 フジテレビ訴訟 拘置所出所

①2006年10月14日 拘置所の出所の場面の放送と嬉しかったこと

http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_0542.html

②2006年12月23日 拘置所出所時の被告人の撮影と肖像権

http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_d8ff.html

③2007年1月23日  娑婆の行き帰りー名誉毀損と肖像権侵害

http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_6e92.html

①2006年10月14日

拘置所の出所の場面の放送と嬉しかったこと

1.無罪判決直後の放送  私が提訴している民事訴訟のほとんどは、逮捕直後の名誉毀損に関するものです。ひとつだけ、判決後のものがあります。フジテレビが相手です。

 フジテレビは、判決当日に、「佐藤は最初、罪を認めて謝罪したが、裁判では一転して無罪を主張した。」という真実ではないことを放送したり、「危険回避義務をおこった」とか「未熟な医師」とか現役の医師の私を「元医師」などと放送したりしました。また、無罪判決放送時に、私が小菅の東京拘置所を出所する場面を何回も使用したので、名誉毀損の上に、肖像権侵害であることも主張しています。 2.お褒めの言葉

 その裁判(弁論準備期日)が10月3日にありました。弁論準備期日とは、普通の家庭にある食卓よりやや大きいくらいのテーブルを囲んで、裁判官(2人)原告の私と被告代理人(2人)の計5人が膝をつきあわせるようにして、お互いの主張を「準備書面」に書いて主張しあう等する裁判の形態をいいます。(テーブルの脇にはフジテレビの社員も1人いました。)  

 法廷よりもザックバランな雰囲気で、「会話」します。今回は私が書いた「準備書面(2)」とともに、「刑事事件無罪判決文」を証拠として提出しました。裁判長は実直な感じの方です。  

 無罪判決文には、私の主任弁護士さんの名前が記載されています。法曹界では知らない人がいないスペシャリストで、名誉毀損裁判でも日本の歴史を作ってきた人です。

裁判長    「刑事事件はK弁護人が担当のようですね。」

佐藤     「はいそうです。」

裁判長    「この訴訟でもお世話になっているのですか。」

佐藤     「いいえ。フジテレビではお世話になっていないです。」

裁判長    「法曹界の人間でもなかなか書けないような立派な準備書面を提出されているので・・・。コメントでもいただいているのですか。」 (左陪席と被告代理人が二人とも頷いている。)

佐藤     K先生には、コメントもいただいてないです。」

3.本人訴訟と実用文

 これは、嬉しかった。 人に文章を褒められたのは久しぶりだった。学会の発表では、発表の題目や論文内容については評価されたことはあったが、文章そのものを褒めてくれる人はいなかった。小学校3年生の時に日本全国カトリック教会主催の作文コンクールで入選したときや、大学生の時に湾岸戦争に関して書いた「ヒューマニズムの原点に返れ」という投書が全国紙に掲載されたとき以上に嬉しかった。

 名誉毀損の提訴を決意して、K先生ともう1人の先生には各社をお願いしましたが、都合でNHK, フジテレビ、小学館は本人訴訟をすることになりました。自分で、弁護士さんや法律事務所の秘書さんがやる仕事をしなくてはなりません。

 刑事事件の書類作成過程で、K先生の文章を読んで、いつも「素晴らしい文章の書き手」だと思っていました。私も刑事事件に関する「陳述書」の作成などで文章を沢山書いてきましたが、先生の足元にも及ばず、いつもその差に愕然としていました。そのころから、「実用文について研究」する必要性を感じていたので「文章法」「文章読本」「文章の書き方」関連の本を40冊ほど読んできました。名誉毀損の本人訴訟を提訴するに当たっても相当数の関連書籍や判例を、素人なりに勉強してきました。「法曹界の人間でもなかなか書けない立派な準備書面」と評価されたことは、「訴訟を有利に進めている」という意味も含まれるとは思いますが、勉強の成果が上がっていると考えてもよいでしょう。(こういって、勝訴しなければ恥ずかしいことになりますが。)

 「名誉毀損の本人訴訟」のための勉強には、幾つかの分野の書籍をそれぞれ何冊か読んできましたが、その分野とは、

①実用文一般②裁判手続き③本人訴訟④名誉毀損⑤名誉毀損裁判判例⑥報道被害⑦実際の準備書面作成 等があると思います。機会を改めて書籍の紹介をしようと思います。

②2006年12月23日

拘置所出所時の被告人の撮影と肖像権

1.はじめに 

 今日(20061222日)の読売新聞朝刊と夕刊は気になる記事が三つありました。(私は特に読売新聞が好きだとか嫌いだとかいうのではありません。医局で読売と朝日をとっているからです。どの新聞も政治面、社会面、科学報道、医療報道等の分野においてそれぞれ、いいところもあるしダメなところもあります。)①DES(薬剤溶出ステント)②番組のネット送信差し止め テレビ局の抗告棄却③姉歯被告が保釈

①「そんなこと逆立ちしても起こりえない」-通常の心臓外科医の反応

 DESの記事は何でもない一般的な記事でしたが、今日も私が二つほどこのDESを留置してきたあとこの記事が夕刊にでているのを読みました。この記事は記者の記名がある記事です。この記事の作成者は講談社発行の著書の中で、以下のように書いています。(女子医大の事件を知った記者が、ある心臓外科医師のN.A.氏にインタビューしたときの様子が書かれています)。「 この記事を見て、N医師は、誰か新米の記者が、勘違いして書いたな」と面白がっていた。人工心肺装置のポンプの回転数を上げすぎて血液が循環しなくなり、現場がパニック状態になったと書いてあるが、そんなことは逆立ちしても起こりえないと思ったのだ。ところが、これは紛れもない事実だった。心臓外科医たちの間ではこの事故についての情報が矢のように走り、数時間後にはそれが笑い話でないことが分かってきた。」下線部は心臓外科なら誰もがそう思います。しかしその後の「ところが、これは紛れもない事実だった。」というのはどういう根拠からそのような虚偽が書けるのでしょうか。「心臓外科医たちの間ではこの事故についての情報が矢のように走り、数時間後にはそれが笑い話でないことが分かってきた。」そんなことあるわけないでしょう。そんなことは「笑い話」なのです。この著書が発行されたときにはすでに三学会報告書によって、そのような「笑い話」はやはり「虚偽である」ことがわかっていたのです。今後を楽しみにしていてください。

②番組のネット送信差し止め

 YOMIURI ONLINEより「インターネットを使ってテレビ番組を視聴できる有料サービスを提供している東京都内のサービス提供会社に対し、NHKと在京の民放5社が、放送事業者の権利を侵害するとして、サービス差し止めを求めた仮処分申し立ての抗告審で、知財高裁(三村量一裁判長)は22日、申し立てを却下した東京地裁決定を支持、テレビ局側の抗告を棄却する決定を出した。」とのことです。

 私は、逮捕後におそらく、いろいろなテレビ局で私の名誉を毀損する放送がされたのではないかと思っています。そのため、これを調査するためにこの提供会社に「2002年6月末から7月のテレビ報道を録画していたら視聴したい。」と直接連絡をとりましたが、本件裁判のこともあったためか、同社の営業目的とは異なる以来ということで、丁寧に断られました。本件高裁で勝訴したのであれば、おそらく上告されても勝つでしょう。この会社が訴訟に役立てば、報道被害者にとっては朗報です。

 放送と人権等権利に関する委員会(BRC)という第三者機関があります。放送番組による人権侵害を救済するため、1997年5月にNHKと民放により設立された「第三者機関」と同機関のホームページにはありますが、深刻な報道被害者にとっては、何の役にも立たない機関です。私は連絡しましたが、全くお役所仕事。人を馬鹿にしているかの対応でした。竹田稔先生が審理委員に顔をだされていますが、形だけではないでしょうか。窓口の電話対応は最低でした。この機関にかわって、この提供会社が真剣に「放送と人権等権利に関する問題」に対応していただけるように期待いたします。

2.拘置所出所時の被告人の撮影と公表-姉歯被告人と肖像権

①姉歯被告人の場合

 姉歯被告人保釈の報道の記事の構成は読売新聞では以下のようになっています。「耐震強度偽装事件で、建築基準法違反や議院証言法違反(偽証)などの罪に問われ、今年9月に保釈が認められていた元1級建築士・姉歯秀次被告(49)が21日、保釈保証金500万円を東京地裁に納付し、今年4月の逮捕から約8か月ぶりに東京拘置所から保釈された。

 姉歯被告は薄茶色のセーターにスラックス姿。私物を詰めたカバンを自ら台車で運び、無言のまま車に乗って千葉県市川市内の自宅に戻った。判決は今月26日に言い渡される。」(東京拘置所を出る姉歯被告が台車を押している写真の掲載。)

②この記事の読み方。

(ア)報道されている情報によれば、姉歯被告人は問われた罪を認めています。そうなると、証拠を隠滅する可能性はない。自宅に戻ったということですから、保証人もしっかりいて、住居も確実にある。保釈決定がされたのは9月。保釈まで約3ヶ月。なぜ保釈されなかったのか?おそらく、保釈金が支払われなかったからでしょう。勝手に想像すれば、保釈金が工面出来なかったためと思われます。

(イ)私の経験では保釈金の支払いが済んで、実際に出所が決定した瞬間に報道関係者がメディアスクラムを組んで東京拘置所に集結。写真を見ると夜間ではなさそうなので、白日のもと出所した様子。写真だけでは、どこで撮影されたかはわからない。

(ウ)「無言のまま」ということを報道がわざわざ書いているのは裏では「撮影が白日のもとに行われて、明らかに撮影をしていることを姉歯被告人は認識していたにもかかわらず、それに対して、撮影を拒否する抗議をすることもなかったので、撮影は無言の内に承諾された。よって、撮影を行い、これを掲載してもなんら肖像権の侵害にはならない。」という主張を含んでいると読めます。写真からすると「撮影は公道からの撮影であり、被撮影者も撮影が許可されているもの場所にいる場面での撮影である。」ということが言えるかもしれません。

(エ)もっと深読みすると、「私物を詰めたカバンを自ら台車で運び、」とあるのは、「荷物が沢山あるのであれば、先に荷物を搬送して、自分は後から逃げるように車に飛び乗ることもできたのに、あえてせずに、多くの荷物をゆっくり運び撮影の機会を充分に与えたので、暗黙の内に撮影を承諾した。」と読めます。

(オ)保釈金500万円。これを決定するのは裁判官ですが、年収2000-3000万円、奥さんの医療費が高額であったと報道され、今後も無職の可能性がある姉歯被告人にとってはなかなか作れない額だったかもしれません。

(カ)2006年6月20日の本ブログ 「失ったものを取り返す(その2)」でも保釈金のことを書きましたが、私は一回決定した1500万円の保釈金による決定を検察官の準抗告によって高裁裁判官により棄却されました。逮捕後一回きり支給された女子医大から最後の給料30万円をもらった後に、女子医大が作成しその虚偽があきらかになった内部報告書により逮捕され、その逮捕が理由で論旨退職させられました。無職で、月約18万円の住宅ローン残り20年という状態で保釈金1500万円は安すぎるということで、結局2000万円。民間サラリーマンの父の退職金や亡くなった妻の両親の遺産を親戚から借りてなんとか保釈金を払いました。

(キ)姉歯被告人が年収2000万円から3000万円、私は女子医大の給与は30万円、出張した病院によっては、医師8年目で年収400万円以下のところもありました。裁判官がどういった計算をすると姉歯被告人が500万円、私が2000万円になるのかわかりませんが、罪を認めているか否かが関連しているのかもしれません。

③2007年1月23日

娑婆の行き帰りー名誉毀損と肖像権侵害

 法律の素人が「名誉毀損と肖像権侵害で、メディア相手に本人訴訟をやっています。」といっても、一般の専門家からみれば、「お好きにどうぞ。」といった程度の扱いかもしれません。名誉毀損も肖像権侵害も非常に大きなテーマで素人が一般論を語れるはずもありません。

 前回、姉歯元一級建築士が東京拘置所を出所するにあたり、その映像が放送されました。私が名誉毀損に加えて肖像権侵害で提訴している訴訟の場面と比較して語ろうと思っていましたが、姉歯被告の有罪判決からも時間が経過してしまったので、自分の訴訟の概略をお話します。

1.            娑婆から-逮捕直前映像-NHK訴訟

概略:(肖像権侵害の部分のみ)

2002628日午前5時。

 NHKの車が公道から、正門または通用門を通り千葉県千葉こども病院敷地内に病院の許可を得ずに侵入。

敷地の一番北東に位置する医師官舎その西側の女性看護師宿舎の間の通路から医師官舎の北側の敷地(行き止まり)にまで入り込みカメラマンを乗せたその車は待機。

午前9時。警視庁司法警察員(刑事)が、私の自宅をノックし、「ちょっと話が。」と言われたため、寝間着として着用していたTシャツ、短パン姿のまま官舎建物から出て、病院敷地内官舎北側の敷地を歩行するところを、カメラマンが撮影。

車内から撮影に気がつかない私からは当然承諾を得ずまた、病院側から許可を得ずに撮影。

その直後私は、任意同行を求められた。

少なくとも、この映像を当日午後7時からの「NHKニュース7」で放映した。

2.            娑婆へ-拘置所出所映像と放送-フジテレビ訴訟

概略:(肖像権侵害の部分のみ)

撮影の段階:

2002925日午後647

拘置所を出所する私の映像をフジテレビが撮影。

最初に拘置所を出所しようとしたろころ、撮影を強烈なライトを当てられた私は、不快感を覚えたため、一旦所内に戻る。他出所する場所もなく、妻がタクシーを用意していたため、領置品(拘置所内で使用していた私物)が大量であるため、これを先にタクシーに搬送。

妻が撮影拒否の抗議。(但し、会話したカメラマンはどの社の属すか不明)

その後、タクシーに乗り込むため、拘置所職員とともに私の映像を撮影。

放送の段階:

200021130日から12月1日にかけての報道番組で、無罪判決後に記者会見を行った私の映像を入手しているにもかかわらず、フジテレビは、上記映像を放映。

以上、二つの訴訟では、名誉毀損に加えて肖像権侵害で提訴しています。

 私の本人訴訟は、3つです。弁護士さんにお願いした訴訟は、一つ増えて8になりました。弁護士さんにお願いした訴訟は全て無罪になる以前の報道における名誉毀損のみで、テレビ局相手も肖像権侵害もありません。

 フジテレビ訴訟は、無罪判決後の報道なので、具体的なサンプルはなし。

NHKも名誉毀損は、類似の訴訟はありますが、テレビ局であること、肖像権侵害であることに関しては、サンプルはありません。

 自分だけでやらなくてはならない世界です。その本人訴訟も佳境に入ってきました。(以下略)

|

« 復刻 フジテレビ訴訟ブログ | トップページ | 復刻 フジテレビ訴訟 フジテレビ訴訟 本人尋問 »

「本人訴訟」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/87351/10944651

この記事へのトラックバック一覧です: 復刻 フジテレビ訴訟 拘置所出所:

« 復刻 フジテレビ訴訟ブログ | トップページ | 復刻 フジテレビ訴訟 フジテレビ訴訟 本人尋問 »