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2008年6月25日 (水)

あの朝日新聞が「遺憾の意を表明」-朝日新聞社訴訟 名誉毀損 和解成立

①朝日とNHK

「朝日とNHKは裁判官の信頼が厚いので、名誉毀損裁判で勝つは容易なことではない。」とのアドバイスを受けていました。朝日とNHKを提訴するときは、それなりの勝算がないとできないということでしたが、

               NHKは明らかに隠し撮りをした。」

               「朝日新聞はちょっとでも取材すれば、誤りであることが分かる記事を書いた。」

ので勝算ありと判断して提訴しました。(「裁判官の信頼が厚い」とはいっても、昨今朝日は『死に神』問題、NHKは「記事盗用記者諭旨退職」問題「写真無断使用で告訴」問題でその信用も揺らいでいるようですが。)

 NHK訴訟では、逮捕直前に刑事に同行する場面を撮影したことは「隠し撮り」であると認定されたものの、本人訴訟で高裁まで勝負するも敗訴。[i][i](『判例時報』を読むと勝敗は紙一重の印象。代理人に依頼すれば勝てたかも?)

②横綱対決

 朝日新聞の名誉毀損裁判では、両者の代理人が名誉毀損裁判での最高実力者で、当時、自社の記者尋問を終えていた共同通信の代理人が「東西横綱対決」と評し、「勉強とためにと」多くのメディア側弁護士で傍聴席が埋まったことがありました。ちょっと詳しい人なら誰と誰だか直ぐ分かるでしょう。

③「遺憾の意を表明」とは

 新聞社が「遺憾の意を表明」したということを平たく言えば、「明らかに間違った事実を新聞に書いてしまったことを認めて謝ります。」というところでしょうか。法曹界には、暗黙の認識で決まり切った文言があるようです。

④大朝日新聞のイメージ

 高校生のころから、朝日の記者といえば筑紫哲也と本多勝一。筑紫氏が書いたか言ったか忘れたが、「本多記者とは同期でその年は、まともな入社試験がなかったので、変なのが入社した。」という認識があるらしい。大学生のころに両者の本は文庫で何冊も読んだし、大学生のたしなみとして朝日関連の本は、批判本も含めて相当数読んでいた。よい悪いは別として、「朝日の記者」ならある程度のインテリジェンスや記者魂あるいは品の良さを持っているものかと勝手に想像していました。(朝日の代理人の学者風の品の良さ紳士的格好良さがさらに期待させてしまったのかも知れません。)

⑤壊されたイメージ

 しかし、出てきてがっかり。アメリカンフットボールのディフェンスの選手が、徹夜で飲んでその足で法廷にやって来たと思われるような知性を全く感じない脂ぎった風貌で視線が遊んでいる。ワイシャツの一番上のボタンがきつくて閉まらないフリーの相場師といった印象でもある。一連の裁判で、多くの新聞記者を見てきましたが、例え尋問に対する返答の態度があまりよくなくとも、誰にもかならずジャーナリストとしてのプライドや真摯な姿勢が見られました。しかし、この記者は、「こんな奴が父親と同じ職業についていたのかと思うと情けなくなる。」ような輩。「今、『三学会報告書』と『女子医大の内部調査報告書』を読み比べても、大体同じこといっていると思います。」旨の発言。知性も誇りもなければ、恥も知らない、法廷に対する敬意など全くなし。「朝日」のイメージが根底からひっくりかえるような記者でした。(もっとも、この日出廷した東京女子医大元院長 東間紘調査委員長の発言に歩調を揃えなければいけないということもあったのでしょうが、それにしても酷かった)

彼以外に多く存在する朝日新聞の記者さん。私のイメージを返してください。

追伸:「逮捕された当時にとっていた新聞は何新聞ですか。」「産経新聞です」

「拘置所に勾留されている時にとっていた新聞は何新聞ですか。」「読売新聞です」

時効を主張するネタを尋問から引き出そうとされたのでしょうが、残念でした。朝日新聞は医局の休憩室で読んでいます。

 



[i][i]判例時報 2008年4月21日

○医療事故につき業務上過失致死罪で起訴され一審で無罪判決を得た医師が、任意同行される姿の隠し撮りと共に逮捕時の警察発表等に基づく報道をした報道機関に対して求めた名誉毀損等に基づく損害賠償請求が棄却された事例(東京高判 19・8・22)

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コメント

20年以上前受験生だった頃、「小論文で点を取るには朝日を読もう」なんて話がまことしやかに流れていましたからね。
これで朝日ロジックが刷り込まれてしまい、おかしな思想になったり、日本国民いや地球人として大事なレセプターが欠損した人間が大量生産されたかと思うと嘆かわしいことです。

投稿: たまたま酸化医 | 2008年6月26日 (木) 19時11分

たまたま酸化医先生
 コメントありがとうございました。
「インテリは朝日新聞」といった雰囲気がありましたけれど、私の父は産経新聞の記者だったこともあり、産経と朝日を読み比べていました。高校生のころに、中曽根-レーガンの報道、小室直樹著「ソビエト帝国の崩壊」等を読んで、「うーん。朝日?」と思っていたところ、本多勝一の朝日文庫をほとんど全部読んで、「やっぱりおかしい。」投書集の「戦争」等、朝日新聞から出版された本も結構よみましたが、イデオロギー的なこところや「中国」「北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)」の話になるとはっぱりおかしい。とおもっていたところに、落合信彦ブーム。従軍慰安婦のこともやはりちょっと朝日は偏っているという印象になってしまいました。

投稿: 紫色の顔の友達を助けたい | 2008年6月28日 (土) 01時47分

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