東京女子医大への公開質問状

2007年2月 8日 (木)

東京女子医科大学に対する公開質問状(再掲載)        カウントダウン1

東京女子医大に対する公開質問状を再掲載いたします。

2007年2月7日 (再掲載)

公開質問状参考送付の件

                  佐藤一樹

拝啓 時下ご清祥のことと存じ上げます。

私は、200132日、東京女子医大で施行された心房中隔欠損症及び肺動脈弁狭窄症手術の際に人工心肺装置の操作を担当していた医師です。

2006年6月2日付けで東京女子医科大学に対して、添付の公開質問状を送付いたしました。ここまでに至る経緯につきましては、質問状(下記1の文書)の本文にある通りです。

 今回、あわせて、日本の安全な医療の発展を真剣に考えている機関、団体、個人及び報道機関に、公開質問状の写しをご参考までに送付させていただきます。皆様に公開させて頂きました書類は、以下のとおりで東京女子医科大学に送付した書類のコピーの全てです。

1.    学校法人 東京女子医科大学 吉岡博光理事長に対する公開質問状

2.    東間 紘 前病院長に対する公開質問状別紙 1

3.    笠貫 宏 現循環器内科主任教授に対する公開質問状別紙 2

4.    黒澤博身 現心臓血管外科主任教授に対する公開質問状別紙 3

5.    「本件で使用されたレギュレータの作動原理図」(上記2.参照、2007年2月7日の本ブログに掲載)

6.    「体外循環における補助脱血方法」と題するプレゼンテーション(上記2.参照2007年2月7日の本ブログに掲載

7.    「黒澤訂正プリント」(上記4.第1の⑤参照、2007年2月7日の本ブログに掲載

 なお、この公開質問に対する東京女子医大からの回答等を含めた経過につきましては、2007年2月6日の本ブログ「紫色の顔の友達を助けたい」―東京女子医大幹部不正事件と公開質問状 カウントダウン 2-(下記アドレス)で、発表ましたので、御参照いただければ幸いです。

http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_7d95.html#comments

敬具

公 開 質 問 状

学校法人 東京女子医科大学 

理事長 吉岡博光殿 

200662

医師 佐藤一

第1 公開質問に至る経緯

1 質問人は、200132日、東京女子医科大学病院付属心臓血圧研究所(以下「女子医大心研」)にて施行された平栁明香氏に対する心房中隔欠損症及び肺動脈弁狭窄症の手術(以下「本件手術」)の際に人工心肺装置の操作を担当していた医師です。

2 質問人は、貴院の東間紘前病院長が2001103日に作成した「故平柳明香殿死亡原因調査委員会調査報告書」(以下「内部報告書」)は、その内容が科学的に、すなわち、物理学的にも工学的にも医学的にも誤っていることが以下①②③等により明らかになったため、2006126日に貴院に対して「女子医大は、内部報告書の誤りを認め、内容の公式撤回をする意向があるかどうか。」という主旨の催告状を内容証明郵便で送り、文書による回答を求めました。しかしながら、貴院からは、顧問弁護士を通して「回答しない。」旨の電話連絡があっただけでした。そこで、回答しないのであれば、回答しない旨記載した書面を出すよう求めましたが、それも拒否されました。

①「3学会合同 陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会 報告書」

委員長 高本眞一 東京大学教授、委員 許 俊鋭 埼玉医大教授、同 四津良平 慶応義塾大学教授、同 坂本 徹 東京医科歯科大学教授。以下「3学会報告書」)2003年5月、日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本人工臓器学会が発行。(本件手術が行われた女子医大心研の第5手術室および慶応義塾大学病院や東京医科歯科大学における実験、学術的文献、専門書により詳細な検討が行われ作成されています。)

なお、この「3学会報告書」又はその抜粋は、学会誌「人工臓器」、「Clinical Engineering」といった専門誌で発表されただけでなく、3学会の学術集会でそれぞれ配布され、また、日本心臓血管外科学会専門医認定施設約500施設に配布されました。さらに、同報告書中に含まれる勧告は、上記3学会の各専門誌及びホームページに収録されるとともに、厚生労働省の科学研究である平成14年度厚生科学研究医療における危険領域のリスク分析とフェイルセーフシステムに関する研究分担研究『人工心肺の安全マニュアル作成に関する研究報告書』(平成15年3月)にも収録されました。

②「黒澤回答書」

3学会合同 陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会(以下「3学会委員会」)から貴院に対して行われた照会(「内部報告書」の作成にあたって女子医大が実施した実地見分に関するもの)に対して、同実地見分に立ち会った医師が、貴院心臓血管外科 黒澤博身主任教授の代理として、「内部調査委員会の施行した検分は不十分で、しかも具体的なデータが残っていません」と回答した書面(以下「黒澤回答書」)。

③刑事無罪判決

2005年11月30日に東京地方裁判所刑事第15部が出した無罪判決(以下「本件判決」)。裁判では、上記「3学会報告書」「黒澤回答書」、裁判所が行った2日間におよぶ女子医大心研の手術室での実験結果、海外在住者を含めた女子医大内外の医師11名、医学工学博士(ダブルライセンス)、臨床工学士4名、看護師、本件で使用されたレギュレータの販売メンテナンスの責任者など多くの証人による公判調書、100編を超える文献、専門書、多数の警察調書、検察調書などが証拠とされました。 

3 貴院は、その病院案内ホームページ「基本理念」で「科学的根拠に基づいた十分な説明で、納得していただき、来院される方のご意見やご要望をお聞きしたうえで、最も適した診療を心がけます。」と記載しております。しかしながら、社会的に問題となった本件においては、「科学的根拠に基づく十分な説明」がされるどころか、「科学的に全く誤った内部報告書」を作成し遺族に交付し、厚生労働省や上記「3学会委員会や警視庁捜査第一課等に提出しております。

4 貴院は、本件が審理中であった200529日までに、本件判決の前にもかかわらず、特定機能病院の再承認を厚生労働省に申請するという行動を起こしました。(当然のごとく承認はされませんでした。)

さらに、「黒澤回答書」が提出され、「3学会報告書」や「東京地方裁判所の無罪判決」で「内部報告書」の誤りを指摘された後も、その撤回や謝罪を一切せず、質問人の催告に対しても何の返答もしないという極めて不誠実な態度を貫いております。このような態度を貫いている女子医大は、遺族および国民に対してその社会的責任を全く果たしておりません。

5 質問人は、貴院が不誠実な態度を改め、真摯に本質問状に対して回答されるよう求めます。

尚、本質問状を貴院に送付しましたことは、日本の安全な医療の発展を真剣に考えている機関、団体、個人及び報道機関に通知し、ネット上でも発表することを申し添えます。 

第2 質問

1 女子医大に対する質問

(ア)   3学会など医学界から、および裁判所からも根本的に否定された「内部報告書」を撤回し謝罪しますか。

(イ)   撤回も謝罪もしないと回答される場合、理由は以下①②③のどれですか。①②③以外であれば、文章を作成してお答えください。

      「内部報告書」には全く誤りがないので、撤回も謝罪もする必要はない。

      「内部報告書」には、誤りがあるので、誤りを科学的に根拠に基づいた手法によって修正する。

      「内部報告書」が誤っているのは理解しているが、撤回も謝罪も修正もしない。

(ウ)   東京地方裁判所刑事第15部 岡田雄一裁判長は、無罪判決、すなわち質問人には、注意義務違反はなく、「諸事情をも併せ考慮すると、このような客観的にみて危険で瑕疵がある構造というほかはない人工心肺回路を設置し、心臓手術での使用に供していたことにつき、女子医大の責任が問題となる余地がある」としています。

この判決にかかわらず、女子医大の責任はないとお考えですか。

(エ)   貴院の人工心肺室では、本件人工心肺に使用されたレギュレータの純正のフィルターを使用せずに、「薬事法上適応外のガスフィルター」を使用し、しかもその「使用上の注意書き」には、「使用は1回限りです。再使用はできません。」と記載されていたものを繰り返し使用していましたが、このことに、問題はあったとお考えですか。

2 「内部報告書」の作成やその後の取り扱いに関与した教授への質問

貴院の責任において、以下の各個人から、該当する質問(別紙)への回答をそれぞれ取り付け、貴院自身の回答とともに返信してください。

a.       東間 紘 前病院長 (泌尿器科前主任教授)

b.      笠貫 宏 前心研所長 (循環器内科主任教授)

c.       黒澤博身 心臓血管外科主任教授

d.      

第3 回答に関する催告

質問人は、貴院に対し、本質問状到達後、3週間以内に、書面により上記の質問全てにおいて回答されるよう催告いたします。 

 以上

公 開 質 問 状 別紙 1

a.    東間 紘 前病院長 (泌尿器科前主任教授) 

第1 東間紘前病院長への質問の経緯

「内部報告書」は死亡調査委員会の委員長である東間紘前病院長(当時の副院長)が心臓外科医の意見やアドバイスを全く聞かないで、自らが責任をもって作成し、遺族に手渡しています。また、本件刑事裁判でも宣誓下に出廷していますので質問いたします。

第2 東間紘前病院長への質問

(ア)  現時点において、「吸引ポンプの回転数を上昇させて長時間使用すると、静脈貯血槽が陽圧化する。」という「内部報告書」の主旨は誤りであったという認識はありますか。

(イ)   「内部報告書」は、「3学会合同 陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会 報告書」と「本件判決」において客観的には医学的にも司法的にも誤りであるとされています。「内部報告書」を誤って作成してしまった理由は何ですか。以下の「①」または「②」または、「①②の両方」でお答えください。

      当時から故意に偽りを記載したため。

      初歩的な物理学、医学的知識、工学知識の欠如および科学的思考が欠如していたため。

(ウ)   「黒澤回答書」では、「内部調査委員会の施行した検分は不十分で」あるとされています。現時点において検分は十分であったと考えますか。

(エ)  「内部報告書」を作成するにあたり、心臓手術の経験が全くない医師だけで委員会を設立し、心臓外科医にアドバイスを受けなかった理由は、心臓外科医が関われば、「フィルターに問題があった。」ことや、脳障害の原因は「脱血不良時の吸引回し中に、上大静脈をパーシャルバイパスにしなかった。」こと等が明らかにされてしまうからですか。

(オ)  「内部報告書」に、「フィルターの目詰まりは、回路内に発生した水滴による。」「水滴が発生することは決して特別のことではない。」と記載していますが、「フィルターが目詰まりしてしまうこと」は特別のことではないとお考えですか。

(カ)  陰圧吸引補助脱血法を導入する施設に対してレギュレータ(コントローラ)を取り扱うバクスター社のプレゼンテーションの写しを添付します。ここに、「リザーバーに流入するベントやサクションの流量のバキュームに対する影響は? バキュームコントローラは-20mmHgの設定で毎分15~20Lの流入するエアーに対応する能力があるため、サクションやベントの流量は全く問題にならない」とあります。このプレゼンテーションの内容は、「内部報告書」の内容と全く反対の内容です。どちらがより正しいと思いますか。なお、本件で使用されたレギュレータを扱うオメダの販売メンテナス責任者は宣誓下の証人尋問で、「その構造は基本的に同様である」旨証言されています。

(キ)  「内部報告書」には、「もちろん静脈貯留槽内の圧は、(脱血管からの血液流入圧+術野からの吸引流入圧)-(送血圧+壁吸引圧)の総和で表され」と12頁に記載されています。この記述は現在でも正しいものだとお考えですか。

以上  

公 開 質 問 状 別紙  2

b.        笠貫 宏 前心研所長 (循環器内科主任教授)

第1 笠貫 宏 前心研所長への質問に至る経緯

死亡調査委員会は笠貫 宏循環器内科主任教授(当時の心研所長)の依頼により組織され、同教授は東間前病院長とともに遺族に「内部報告書」を手渡しています。また、当時心研の所長として医局員に圧力をかける発言をされたので質問します。

第2 笠貫 宏 前心研所長への質問

(ク)   内部報告書を作成する委員の選定に関与しましたか。

(ケ)  内部報告書を家族に渡す前に、内部報告書の誤りに気づきましたか。

(コ)   2001年12月に本件の報道があってから、質問人が逮捕されるまでの間に、内部報告書の誤りを知っていましたか。

(サ)  2002年2月に、心研医局室で当時の循環器小児外科医局長、循環器外科医局長、循環器小児科医局長が「内部報告書」を閲覧し、一同が、その内容の真実性を否定する趣旨の発言をした直後に、医局長室で同席していた循環器内科医局長からその会話の内容の報告を受け、「内部報告書に意見するのは天に唾するようなものだ。」という発言をしたことがありますか。          

以上

公 開 質 問 状 別紙 3

. 黒澤博身心臓血管外科主任教授

第1 黒澤博身心臓血管外科主任教授への質問に至る経緯

黒澤教授は、現在のところ第37回日本心臓血管外科学会および第43回日本小児循環器病学会の総会・学術集会会長をされる予定ですが、以下①ないし⑥の記述のごとく、質問人や医局員が「内部報告書」の批判する書類を作成しようとしたことに圧力をかけて阻止し、3学会に非協力的な態度をとり、さらに「内部報告書」に対して否定的な「3学会報告書」を強引な手段を用いて修正させましたので質問いたします。

         2002年4月に警視庁捜査第一課の白鳥陽一警部補が浜野恭一理事に、「心研の医局員が、『内部報告書』について批判をしようとしているので、困る。」と電話連絡した後、黒澤教授は医局員と質問人に「内部報告書」を批判しないように圧力を加えました。

         2002422日、黒澤教授は、質問人に、「君も日本国内で心臓外科を続けたいのなら、私(黒澤)の言うことを聞いて「内部報告書」を批判しないように。批判をすると私の力で君(質問人)は心臓外科を続けられなくなるだろう。」旨発言しました。

         2002430日、心研一階の応接室において、質問人、喜田村洋一弁護士、二関辰郎弁護士が、心研医局員と「『内部報告書』に記載された実験結果は虚偽であり、内容が理論的にも誤っている」と指摘する書類の作成を完了しようとしたところ、黒澤教授が女子医大側の弁護士と現れ、「『内部報告書』は厚生労働省に提出した。今、特定機能病院の認定を剥奪されるかどうかのぎりぎりのところである。『内部報告書』は間違っているが、こんな大切な時に女子医大心研の内部に別の意見があって、『内部報告書』を批判する動きがあることがマスコミに知られたら大変なことになる。特定機能病院の問題が終了するまでは、『内部報告書』を批判する書類を作成してはいけない。」旨、発言して、自らが「内部報告書」が誤っていることを認めたにもかかわらず、書類の作成を阻止しました。

         20028月に、3学会委員会は、本件の手術記録、麻酔記録、体外循環記録、事故当時の体外循環回路、本件で使用した体外循環システムのマニュアル等の資料を女子医大に請求しました。これに対し、黒澤教授は「請求されたものは警察に押収された。」として請求されたものは何も提出せずに、「事故後に作成した体外循環システムのマニュアル」と「内部報告書」等を3学会委員会に提出しました。

         2003515日 第33回日本心臓血管外科学会学術総会 3学会合同陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会報告 シンポジウム 「安全な陰圧吸引補助脱血体外循環を目指して」の会場で、配布するために「3学会報告書」(「オリジナル版」と呼びます)が作成されました。「オリジナル版」の25頁勧告の下の一文では、「本委員会の検討により、東京女子医大で起こった事故は本来陰圧であるはずの静脈貯血槽が急激に陽圧になったためであり、その原因は吸引回路の回転数が非常に高かったためではなく、陰圧吸引補助ラインに使用したフィルターが目詰まりを起こし閉塞したためであることが模擬回路による実験でも示された。」という記述があります。黒澤教授は、NHKの職員とともに、3学会委員会の委員を訪れ、「オリジナル版」の配布を中止すうように働きかけました。さらに、その配布の中止が困難であると知るや上記文章の「ためで」を修正するように求め、結局「可能性が」に訂正するプリント(以下「黒澤訂正プリント」)を発行させました。(「黒澤訂正プリント」のコピーは巻末に添付)なお、NHKの職員とは、当時、「女子医大の変革が、当時の東間院長や黒澤教授によって行われている」という趣旨の番組を制作していたことに関連する職員を指します。

         2003519日午前820分からの女子医大の心臓血管外科モーニングカンファレンスで「委員会にいって『オリジナル版』に修正を加えさせた。」旨の発言をしたため、心研内の日本人工臓器学会の理事である医局員から「そんなことはしては、まずいのではないですか。」と指摘されました。

          本件手術直後に、患者さんの頭部には異常な浮腫の所見があったのに対し、肝臓腫大や肝酵素値の上昇等、下半身の浮腫や異常所見は全くありませんでした。このことは、「脱血不良時後、吸引回し中の術野での操作が不適切であった」、すなわち、「両脱血管をクランプして上大静脈をパーシャルバイパスにせずに、下大静脈のみをパーシャルバイパスにした」等が裁判で指摘されていました。

その裁判継続中で判決が下される前の2005年に、黒澤教授は、医局員の反対を押し切って、本件手術の術者をカナダに留学させてしまいました。

第2 黒澤博身心臓血管外科主任教授への質問

(ア) 上記①②③で、医局員や質問人に圧力をかけ「内部報告書」を批判する文書の作成を阻止したのは、御自分の判断ですか、警察指示ですか、女子医大上層部の指示ですか。

(イ) 上記④で、3学会委員会が女子医大に請求した「本件の手術記録、麻酔記録、体外循環記録、事故当時の体外循環回路、本件で使用した体外循環システムのマニュアル等」のコピーは大学内に存在していましたか。

(ウ) 上記④で、3学会が「本件で使用した体外循環システムのマニュアル」を請求したのに対して、「事故後に作成した体外循環システムのマニュアル」を提出したのは、御自分の判断ですか、女子医大上層部の指示ですか。

(エ) 上記⑤で、「黒澤訂正プリント」を発行させたのは、御自分の判断ですか、女子医大上層部の指示ですか、NHKの要望ですか。

(オ) 上記⑥で、「静脈貯血槽が急激に陽圧になった原因が、陰圧吸引補助ラインに使用したフィルターが目詰まりを起こし閉塞したためである」という文書を「可能性がある」と修正させたからには、根拠があるはずです。「フィルターの目詰まり」以外にどのような可能性があるのか具体的に御教示ください。またその説明を、科学的にかつ明確に御教示ください。

(カ) 上記⑦で、判決前に医局員の反対を押し切って、本件手術の術者を留学させた理由は何ですか。

 上記質問に対しては、添付いたしましたホームページに記載された基本姿勢に違うことなくご回答されることをお願い申し上げます。

東京女子医科大学 心臓血管外科 ホームページより

Department of Cardiovascular Surgery, Tokyo Women's Medical University For the patient Accountability

「 ・・・2002年より私共教室員は、黒澤博身主任教授以下、従来とは全くといっても過言でないほど異なる、新たで開かれた心臓血管外科チームへの進化をはかってまいりました。以来私共は、国民のみなさまのニーズにこたえるために、常に偏りのない知識と確実な技術をもった最善の治療と同時に、これまでにいただいてまいった国内最大の経験を活かし、最高の安全性を実現しうる厳格なリスク管理を遂行する事こそが最大の責務と考えております。従来諸問題を人事を含め根底から見直し、安心して受けていただける最良の医療とは、患者様がたと同じ向きを向き一致協力してはじめて達成されるものであると信じます。どのような事でも何かお気づきの点がございましたら、お気軽に当科スタッフにお申し付け下さい。何卒よろしくお願い申し上げます。」(下線は質問者)

以上 

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2007年2月 7日 (水)

東京女子医大への公開質問状 再掲載 別紙添付書類   カウントダウン1

公開質問状に添付された書類の再掲載です。

「REGYURATOR.JPG」をダウンロード

「vavr_0.JPG」をダウンロード

「vavr_57.JPG」をダウンロード

                            カウントダウン1

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2006年7月 7日 (金)

東京女子医科大学からの返答

「counterreply_from_twmu.pdf」をダウンロード

前回のプログにも記載しましたように、6月27日付けで女子医大から返答が来ました。

まったく予想通りでした。以下写しです。

             平成18年6月27日
佐藤一樹殿

学校法人東京女子医科
 平成18年6月2日付で当法人理事長宛に送付された
公開質問状については、同質問状に係る刑事裁判が現在
係属中でありますので、回答は差し控えます。

「公開質問状に係る刑事裁判が現在係属中でありますので、」

とありますが、質問に答えると女子医大にとって刑事責任が追及され悪影響があるとしか理解できません。

「女子医大は、公開質問状に答えると、病院が佐藤に責任をなすり付け、病院の責任を隠し通そうしたことが、裁判で明らかにされていくから、質問に答えない。」というようにこの返答をうけとります。

女子医大の現在までの態度は、内部報告書を作成しそれを受け渡したり公表した以下の人や機関に属する全員に対する侮辱と言えます。

1.亡くなった患者さん

 女子医大の東間元病院長、笠貫教授、黒澤教授は、この内部報告書を手に亡くなった患者さんの墓前にもう一度立つことができるでしょうか。

2.遺族

 遺族は本当の事故の原因を知りたいと思っているはずです。この内部報告書で混乱させられてしまったはずです。

3. 厚生労働省

 2001年12月特定機能病院の認定剥奪を回避するためにこの報告書は提出されました。これを取り下げないのであれば、厚生労働省は絶対に再認定することはないでしょう。

4.日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会、日本人工臓器学会

 学会は、科学者として、労力を惜しまずにこの事件を真面目に検討し報告書を作成しました。これに対してその調査に非協力的であった女子医大、特に黒澤教授はどういう評価を下しているのでしょうか。非協力的であったことは、結果をだされるのを恐れていたからに他ならないのでしょう。

5.メディア各社

 メディアを通し誤った情報を提供された国民も同様です。

6.警察

 警察も途中からこの報告書が誤りであることに気づいていました。詳細は執筆に記載しようと思いますが、警察と女子医大は私と医局員の電子メールを許可なく閲覧し、私と女子医大内の内線電話を検閲していました。(さすがに頭に来た医局員が浅井という司法警察員にくってかかったところ「警察だからねー。」との答え。警察だから不正をやってもよいという意味にしかとれません。

 現段階において、検察が味方に付けようとする機関は全世界中、女子医大のみでしょう。個人的には、フィルターを設置した臨床工学士さんに頼らなければならないのでしょう。検察官は、控訴後に最低でも2回彼を訪れ、

「三学会の報告書の内容は本当か。」旨

質問したそうです。逮捕前の捜査段階では、この技士さんの責任について検討がされていたようです。彼が現場検証でどんな発言をし、どのように追いつめられ、何を話ししたかは警察調書、検察調書や公判で私には分かっています。そのことをとやかくいうことは避けますが、そのような立場の臨床工学士の発言と、東京大学と慶応大学と東京医科歯科大学と埼玉医科大学の各教授の名前で発表された「三学会報告書」を比較する検察官も破れかぶれになっていると思います。

 ブログでは、「失ったものを取り返す」の続きを書こうと思っていましたが、次回は公開質問状の送付直後にあった、私と黒澤教授の電話について書こうと思っています。

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2006年6月30日 (金)

女子医大の反応と東北大学の後輩

 再度説明しますが、2006年6月3日のブログにも公開いたしました私から東京女子医科大学への「公開質問状」では、以下のような催告を行いました。

「第3 回答に関する催告 

 質問人は、貴院に対し、本質問状到達後、3週間以内に、書面により上記の質問全てにおいて回答されるよう催告いたします。」

これに対する書面による回答は今のところありません。催告から今日で4週間になりますので、郵便事情を考慮しても今週末までに回答がなかったら、「無視した。」という判断を下してよいと思います。

なお、中心人物である、黒澤博身心臓血管外科主任教授は今週イタリアにいっているので、新しい展開が今週あったとは思えません。

公開して数日後、黒澤教授から、私のところに「どうしても話がしたいので、コールバックしてほしい。」との電話がありましたので、私は、コールバックしました。

2006年6年7日17時55分ごろから9分8秒間会話しました。

この中で、次のような主旨の話をされました。

「院長が答えると思う。院長は永井(呼び捨て)・・永井先生。病院の新体制は永井先生が院長だから・・・」

永井教授は東北大学48年卒、黒澤教授は東北大学44年卒です。

この、二人の関係がどのようなものであるかは、いろいろと情報が入ってきます。

 私は、これまで、4年以上この回答を待っているので、今更急いでいません。次ぎのアクションに移ることも一日を争っているわけでもありません。

 勿論、女子医大が回答するまで、厚生労働省も特定機能病院の認定を行えるはずもありません。

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2006年6月23日 (金)

公開質問状に対する回答期限

 2006年6月3日のブログにも公開いたしました私から東京女子医科大学への「公開質問状」では、以下のような催告を行いました。

「第3 回答に関する催告

質問人は、貴院に対し、本質問状到達後、3週間以内に、書面により上記の質問全てにおいて回答されるよう催告いたします。」

 

 催告を内容証明郵便等で行う場合の回答期限は「2週間」等が多いようですが、それでは、「回答準備の期間が短すぎる」と思われる方もいるかもしれません。

 私は2002年4月には、医局員とともに「内部報告書」が誤っていると指摘しました。以後、2003年の「三学会報告書」の発行、2005年11月30日の「無罪判決」が言い渡された時にも、女子医大が多少なりとも自責の念を感じていれば、この「誤った内部報告書」について反省がされたはずです。このような、長い年月の間問題が存在し、それを保留にしてきたのですから、2週間あれば、会議を開いて文書を作成するのには十分であると考えました。

 それに対してさらに1週間の猶予をみることとして、3週間を回答期限としました。6月9日のブログでもご報告させていただいたとおり、2006年6月3日には、女子医大理事長、

東京女子医科大学 理事長 吉岡博光 理事長

東間 紘 前東京女子医科大学付属病院 院長

笠貫 宏 現循環器内科主任教授

黒澤 博身 現心臓血管外科主任教授

の四人の方々にはそれぞれ郵便が配達されていますので、催告による回答期限は明日2006年6月24日になります。

2006年6月23日22時30分現在、私は勤務先にいましたが、未だ回答は来ておりません。

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2006年6月 9日 (金)

配達証明

平成18年6月3日に以下の四人に、「公開質問状」と各人に対する「公開質問 別紙」が確かに配達されたことが、それぞれの担当郵便局からの通知である「郵便配達証明書」により確認されました。

東京女子医科大学 理事長 吉岡博光 (理事長)

東間 紘 (前東京女子医科大学付属病院 院長)

笠貫 宏 (現循環器内科主任教授)

黒澤 博身 (現心臓血管外科主任教授)

配達証明 それは、ずばり字のごとく配達の証明です。手紙をもらった相手が、「そんな手紙はもらってない」と言ったらどうしますか? 相手が、「そんな手紙はもらってない」と言ったらおしまいなんです。「そんな手紙はもらってない」と言われたら内容証明郵便でも証明できません。そこで、相手が手紙をもらったことを証明する方法として、配達証明(配達証明郵便)というものがあります。

郵便法62条によれば、「配達証明の取扱においては、郵政事業庁において、当該郵便物を配達し、又は交付した事実を証明する。」となっています。

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2006年6月 6日 (火)

別紙 1 添付書類

前回の公開質問で、別紙1の画像が不完全でした。再度掲載いたします。

「REGYURATOR.JPG」をダウンロード

「vavr_0.JPG」をダウンロード

「vavr_57.JPG」をダウンロード

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2006年6月 3日 (土)

東京女子医科大学に対する公開質問状

2006年6月2日

公開質問状参考送付の件

拝啓 時下ご清祥のことと存じ上げます。

私は、200132日、東京女子医大で施行された心房中隔欠損症及び肺動脈弁狭窄症手術の際に人工心肺装置の操作を担当していた医師です。

2006年6月2日付けで東京女子医科大学に対して、添付の公開質問状を送付いたしました。ここまでに至る経緯につきましては、質問状(下記1の文書)の本文にある通りです。

 今回、あわせて、日本の安全な医療の発展を真剣に考えている機関、団体、個人及び報道機関に、公開質問状の写しをご参考までに送付させていただきます。皆様に送付させて頂きました書類は、以下のとおりで東京女子医科大学に送付した書類のコピーの全てです。

1.    学校法人 東京女子医科大学 吉岡博光理事長に対する公開質問状

2.    東間 紘 前病院長に対する公開質問状別紙 1

3.    笠貫 宏 現循環器内科主任教授に対する公開質問状別紙 2

4.    黒澤博身 現心臓血管外科主任教授に対する公開質問状別紙 3

5.    「本件で使用されたレギュレータの作動原理図」(上記2.巻末に添付)

6.    「体外循環における補助脱血方法」と題するプレゼンテーション(上記2.参照)

7.    「黒澤訂正プリント」(上記4.巻末に添付。内容は上記4.第1の⑤参照)

 尚、公開質問に対する東京女子医大からの回答等を含めた今後の経過につきましては、追って、

 ブログ「紫色の顔の友達を助けたい」 http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/

で随時、発表する予定でおりますので、御参照いただければ幸いです。

敬具

公 開 質 問 状  

 

学校法人 東京女子医科大学 

理事長 吉岡博光殿 

200662

 

第1 公開質問に至る経緯

1 質問人は、200132日、東京女子医科大学病院付属心臓血圧研究所(以下「女子医大心研」)にて施行された平栁明香氏に対する心房中隔欠損症及び肺動脈弁狭窄症の手術(以下「本件手術」)の際に人工心肺装置の操作を担当していた医師です。

2 質問人は、貴院の東間紘前病院長が2001103日に作成した「故平柳明香殿死亡原因調査委員会調査報告書」(以下「内部報告書」)は、その内容が科学的に、すなわち、物理学的にも工学的にも医学的にも誤っていることが以下①②③等により明らかになったため、2006126日に貴院に対して「女子医大は、内部報告書の誤りを認め、内容の公式撤回をする意向があるかどうか。」という主旨の催告状を内容証明郵便で送り、文書による回答を求めました。しかしながら、貴院からは、顧問弁護士を通して「回答しない。」旨の電話連絡があっただけでした。そこで、回答しないのであれば、回答しない旨記載した書面を出すよう求めましたが、それも拒否されました。

「3学会合同 陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会 報告書」

委員長 高本眞一 東京大学教授、委員 許 俊鋭 埼玉医大教授、同 四津良平 慶応義塾大学教授、同 坂本 徹 東京医科歯科大学教授。以下「3学会報告書」)2003年5月、日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本人工臓器学会が発行。(本件手術が行われた女子医大心研の第5手術室および慶応義塾大学病院や東京医科歯科大学における実験、学術的文献、専門書により詳細な検討が行われ作成されています。)

なお、この「3学会報告書」又はその抜粋は、学会誌「人工臓器」、「Clinical Engineering」といった専門誌で発表されただけでなく、3学会の学術集会でそれぞれ配布され、また、日本心臓血管外科学会専門医認定施設約500施設に配布されました。さらに、同報告書中に含まれる勧告は、上記3学会の各専門誌及びホームページに収録されるとともに、厚生労働省の科学研究である平成14年度厚生科学研究医療における危険領域のリスク分析とフェイルセーフシステムに関する研究分担研究『人工心肺の安全マニュアル作成に関する研究報告書』(平成15年3月)にも収録されました。

②「黒澤回答書」

3学会合同 陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会(以下「3学会委員会」)から貴院に対して行われた照会(「内部報告書」の作成にあたって女子医大が実施した実地見分に関するもの)に対して、同実地見分に立ち会った医師が、貴院心臓血管外科 黒澤博身主任教授の代理として、「内部調査委員会の施行した検分は不十分で、しかも具体的なデータが残っていません」と回答した書面(以下「黒澤回答書」)。

③刑事無罪判決

2005年11月30日に東京地方裁判所刑事第15部が出した無罪判決(以下「本件判決」)。裁判では、上記「3学会報告書」「黒澤回答書」、裁判所が行った2日間におよぶ女子医大心研の手術室での実験結果、海外在住者を含めた女子医大内外の医師11名、医学工学博士(ダブルライセンス)、臨床工学士4名、看護師、本件で使用されたレギュレータの販売メンテナンスの責任者など多くの証人による公判調書、100編を超える文献、専門書、多数の警察調書、検察調書などが証拠とされました。 

3 貴院は、その病院案内ホームページ「基本理念」で「科学的根拠に基づいた十分な説明で、納得していただき、来院される方のご意見やご要望をお聞きしたうえで、最も適した診療を心がけます。」と記載しております。しかしながら、社会的に問題となった本件においては、「科学的根拠に基づく十分な説明」がされるどころか、「科学的に全く誤った内部報告書」を作成し遺族に交付し、厚生労働省や上記「3学会委員会や警視庁捜査第一課等に提出しております。

4 貴院は、本件が審理中であった200529日までに、本件判決の前にもかかわらず、特定機能病院の再承認を厚生労働省に申請するという行動を起こしました。(当然のごとく承認はされませんでした。)

さらに、「黒澤回答書」が提出され、「3学会報告書」や「東京地方裁判所の無罪判決」で「内部報告書」の誤りを指摘された後も、その撤回や謝罪を一切せず、質問人の催告に対しても何の返答もしないという極めて不誠実な態度を貫いております。このような態度を貫いている女子医大は、遺族および国民に対してその社会的責任を全く果たしておりません。

5 質問人は、貴院が不誠実な態度を改め、真摯に本質問状に対して回答されるよう求めます。

尚、本質問状を貴院に送付しましたことは、日本の安全な医療の発展を真剣に考えている機関、団体、個人及び報道機関に通知し、ネット上でも発表することを申し添えます。 


第2 質問

1 女子医大に対する質問

(ア)3学会など医学界から、および裁判所からも根本的に否定された「内部報告書」を撤回し謝罪しますか。

(イ)撤回も謝罪もしないと回答される場合、理由は以下①②③のどれですか。①②③以外であれば、文章を作成してお答えください。

   「内部報告書」には全く誤りがないので、撤回も謝罪もする必要はない。

   「内部報告書」には、誤りがあるので、誤りを科学的に根拠に基づいた手法によって修正する。

   「内部報告書」が誤っているのは理解しているが、撤回も謝罪も修正もしない。

(ウ)東京地方裁判所刑事第15部 岡田雄一裁判長は、無罪判決、すなわち質問人には、注意義務違反はなく、「諸事情をも併せ考慮すると、このような客観的にみて危険で瑕疵がある構造というほかはない人工心肺回路を設置し、心臓手術での使用に供していたことにつき、女子医大の責任が問題となる余地がある」としています。

この判決にかかわらず、女子医大の責任はないとお考えですか。


(エ)貴院の人工心肺室では、本件人工心肺に使用されたレギュレータの純正のフィルターを使用せずに、「薬事法上適応外のガスフィルター」を使用し、しかもその「使用上の注意書き」には、「使用は1回限りです。再使用はできません。」と記載されていたものを繰り返し使用していましたが、このことに、問題はあったとお考えですか。

2 「内部報告書」の作成やその後の取り扱いに関与した教授への質問

貴院の責任において、以下の各個人から、該当する質問(別紙)への回答をそれぞれ取り付け、貴院自身の回答とともに返信してください。

        a. 東間 紘 前病院長 (泌尿器科前主任教授)

        b. 笠貫 宏 前心研所長 (循環器内科主任教授)

c.     黒澤博身 心臓血管外科主任教授

第3 回答に関する催告

質問人は、貴院に対し、本質問状到達後、3週間以内に、書面により上記の質問全てにおいて回答されるよう催告いたします。 

 以上

 開 質 問 状 別紙 1

a.      東間 紘 前病院長 (泌尿器科前主任教授) 

第1 東間紘前病院長への質問の経緯

「内部報告書」は死亡調査委員会の委員長である東間紘前病院長(当時の副院長)が心臓外科医の意見やアドバイスを全く聞かないで、自らが責任をもって作成し、遺族に手渡しています。また、本件刑事裁判でも宣誓下に出廷していますので質問いたします。

第2 東間紘前病院長への質問

(ア) 現時点において、「吸引ポンプの回転数を上昇させて長時間使用すると、静脈貯血槽が陽圧化する。」という「内部報告書」の主旨は誤りであったという認識はありますか。

(イ) 「内部報告書」は、「3学会合同 陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会 報告書」と「本件判決」において客観的には医学的にも司法的にも誤りであるとされています。「内部報告書」を誤って作成してしまった理由は何ですか。以下の「①」または「②」または、「①②の両方」でお答えください。

      当時から故意に偽りを記載したため。

      初歩的な物理学、医学的知識、工学知識の欠如および科学的思考が欠如していたため。

(ウ) 「黒澤回答書」では、「内部調査委員会の施行した検分は不十分で」あるとされています。現時点において検分は十分であったと考えますか。

(エ) 「内部報告書」を作成するにあたり、心臓手術の経験が全くない医師だけで委員会を設立し、心臓外科医にアドバイスを受けなかった理由は、心臓外科医が関われば、「フィルターに問題があった。」ことや、脳障害の原因は「脱血不良時の吸引回し中に、上大静脈をパーシャルバイパスにしなかった。」こと等が明らかにされてしまうからですか。

(オ) 「内部報告書」に、「フィルターの目詰まりは、回路内に発生した水滴による。」「水滴が発生することは決して特別のことではない。」と記載していますが、「フィルターが目詰まりしてしまうこと」は特別のことではないとお考えですか。

(カ) 陰圧吸引補助脱血法を導入する施設に対してレギュレータ(コントローラ)を取り扱うバクスター社のプレゼンテーションの写しを添付します。ここに、「リザーバーに流入するベントやサクションの流量のバキュームに対する影響は? バキュームコントローラは-20mmHgの設定で毎分15~20Lの流入するエアーに対応する能力があるため、サクションやベントの流量は全く問題にならない」とあります。このプレゼンテーションの内容は、「内部報告書」の内容と全く反対の内容です。どちらがより正しいと思いますか。なお、本件で使用されたレギュレータを扱うオメダの販売メンテナス責任者は宣誓下の証人尋問で、「その構造は基本的に同様である」旨証言されています。

(キ) 「内部報告書」には、「もちろん静脈貯留槽内の圧は、(脱血管からの血液流入圧+術野からの吸引流入圧)-(送血圧+壁吸引圧)の総和で表され」と12頁に記載されています。この記述は現在でも正しいものだとお考えですか。

以上

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公 開 質 問 状 別紙  2

b.        笠貫 宏 前心研所長 (循環器内科主任教授)

  

第1 笠貫 宏 前心研所長への質問に至る経緯

死亡調査委員会は笠貫 宏循環器内科主任教授(当時の心研所長)の依頼により組織され、同教授は東間前病院長とともに遺族に「内部報告書」を手渡しています。また、当時心研の所長として医局員に圧力をかける発言をされたので質問します。

第2 笠貫 宏 前心研所長への質問

(ア) 内部報告書を作成する委員の選定に関与しましたか。

(イ) 内部報告書を家族に渡す前に、内部報告書の誤りに気づきましたか。

(ウ) 2001年12月に本件の報道があってから、質問人が逮捕されるまでの間に、内部報告書の誤りを知っていましたか。

(エ) 20022月に、心研医局室で当時の循環器小児外科医局長、循環器外科医局長、循環器小児科医局長が「内部報告書」を閲覧し、一同が、その内容の真実性を否定する趣旨の発言をした直後に、医局長室で同席していた循環器内科医局長からその会話の内容の報告を受け、「内部報告書に意見するのは天に唾するようなものだ。」という発言をしたことがありますか。          

           

以上

公 開 質 問 状 別紙 3

. 黒澤博身心臓血管外科主任教授

第1 黒澤博身心臓血管外科主任教授への質問に至る経緯

黒澤教授は、現在のところ第37回日本心臓血管外科学会および第43回日本小児循環器病学会の総会・学術集会会長をされる予定ですが、以下①ないし⑥の記述のごとく、質問人や医局員が「内部報告書」の批判する書類を作成しようとしたことに圧力をかけて阻止し、3学会に非協力的な態度をとり、さらに「内部報告書」に対して否定的な「3学会報告書」を強引な手段を用いて修正させましたので質問いたします。

         2002年4月に警視庁捜査第一課の白鳥陽一警部補が浜野恭一理事に、「心研の医局員が、『内部報告書』について批判をしようとしているので、困る。」と電話連絡した後、黒澤教授は医局員と質問人に「内部報告書」を批判しないように圧力を加えました。

         2002422日、黒澤教授は、質問人に、「君も日本国内で心臓外科を続けたいのなら、私(黒澤)の言うことを聞いて「内部報告書」を批判しないように。批判をすると私の力で君(質問人)は心臓外科を続けられなくなるだろう。」旨発言しました。

         2002430日、心研一階の応接室において、質問人、喜田村洋一弁護士、二関辰郎弁護士が、心研医局員と「『内部報告書』に記載された実験結果は虚偽であり、内容が理論的にも誤っている」と指摘する書類の作成を完了しようとしたところ黒澤教授が女子医大側の弁護士と現れ、「『内部報告書』は厚生労働省に提出した。今、特定機能病院の認定を剥奪されるかどうかのぎりぎりのところである。『内部報告書』は間違っているが、こんな大切な時に女子医大心研の内部に別の意見があって、『内部報告書』を批判する動きがあることがマスコミに知られたら大変なことになる。特定機能病院の問題が終了するまでは、『内部報告書』を批判する書類を作成してはいけない。」旨、発言して、自らが「内部報告書」が誤っていることを認めたにもかかわらず、書類の作成を阻止しました。

         20028月に、3学会委員会は、本件の手術記録、麻酔記録、体外循環記録、事故当時の体外循環回路、本件で使用した体外循環システムのマニュアル等の資料を女子医大に請求しました。これに対し、黒澤教授は「請求されたものは警察に押収された。」として請求されたものは何も提出せずに、「事故後に作成した体外循環システムのマニュアル」と「内部報告書」等を3学会委員会に提出しました。

         2003515日 第33回日本心臓血管外科学会学術総会 3学会合同陰圧吸引補助脱血体外循環検討委員会報告 シンポジウム 「安全な陰圧吸引補助脱血体外循環を目指して」の会場で、配布するために「3学会報告書」(「オリジナル版」と呼びます)が作成されました。「オリジナル版」の25頁勧告の下の一文では、「本委員会の検討により、東京女子医大で起こった事故は本来陰圧であるはずの静脈貯血槽が急激に陽圧になったためであり、その原因は吸引回路の回転数が非常に高かったためではなく、陰圧吸引補助ラインに使用したフィルターが目詰まりを起こし閉塞したためであることが模擬回路による実験でも示された。」という記述があります。黒澤教授は、NHKの職員とともに、3学会委員会の委員を訪れ、「オリジナル版」の配布を中止すうように働きかけました。さらに、その配布の中止が困難であると知るや上記文章の「ためで」を修正するように求め、結局「可能性が」に訂正するプリント(以下「黒澤訂正プリント」)を発行させました。(「黒澤訂正プリント」のコピーは巻末に添付)なお、NHKの職員とは、当時、「女子医大の変革が、当時の東間院長や黒澤教授によって行われている」という趣旨の番組を制作していたことに関連する職員を指します。

         2003519日午前820分からの女子医大の心臓血管外科モーニングカンファレンスで「委員会にいって『オリジナル版』に修正を加えさせた。」旨の発言をしたため、心研内の日本人工臓器学会の理事である医局員から「そんなことはしては、まずいのではないですか。」と指摘されました。

          本件手術直後に、患者さんの頭部には異常な浮腫の所見があったのに対し、肝臓腫大や肝酵素値の上昇等、下半身の浮腫や異常所見は全くありませんでした。このことは、「脱血不良時後、吸引回し中の術野での操作が不適切であった」、すなわち、「両脱血管をクランプして上大静脈をパーシャルバイパスにせずに、下大静脈のみをパーシャルバイパスにした」等が裁判で指摘されていました。

その裁判継続中で判決が下される前の2005年に、黒澤教授は、医局員の反対を押し切って、本件手術の術者をカナダに留学させてしまいました。


第2 黒澤博身心臓血管外科主任教授への質問

(ア) 上記①②③で、医局員や質問人に圧力をかけ「内部報告書」を批判する文書の作成を阻止したのは、御自分の判断ですか、警察指示ですか、女子医大上層部の指示ですか。

(イ) 上記④で、3学会委員会が女子医大に請求した「本件の手術記録、麻酔記録、体外循環記録、事故当時の体外循環回路、本件で使用した体外循環システムのマニュアル等」のコピーは大学内に存在していましたか。

(ウ) 上記④で、3学会が「本件で使用した体外循環システムのマニュアル」を請求したのに対して、「事故後に作成した体外循環システムのマニュアル」を提出したのは、御自分の判断ですか、女子医大上層部の指示ですか。

(エ) 上記⑤で、「黒澤訂正プリント」を発行させたのは、御自分の判断ですか、女子医大上層部の指示ですか、NHKの要望ですか。

(オ) 上記⑥で、「静脈貯血槽が急激に陽圧になった原因が、陰圧吸引補助ラインに使用したフィルターが目詰まりを起こし閉塞したためである」という文書を「可能性がある」と修正させたからには、根拠があるはずです。「フィルターの目詰まり」以外にどのような可能性があるのか具体的に御教示ください。またその説明を、科学的にかつ明確に御教示ください。

(カ) 上記⑦で、判決前に医局員の反対を押し切って、本件手術の術者を留学させた理由は何ですか。

 上記質問に対しては、添付いたしましたホームページに記載された基本姿勢に違うことなくご回答されることをお願い申し上げます。

東京女子医科大学 心臓血管外科 ホームページより

Department of Cardiovascular Surgery,

Tokyo

Women's

Medical

 

University

For the patient Accountability

「 ・・・2002年より私共教室員は、黒澤博身主任教授以下、従来とは全くといっても過言でないほど異なる、新たで開かれた心臓血管外科チームへの進化をはかってまいりました。以来私共は、国民のみなさまのニーズにこたえるために、常に偏りのない知識と確実な技術をもった最善の治療と同時に、これまでにいただいてまいった国内最大の経験を活かし、最高の安全性を実現しうる厳格なリスク管理を遂行する事こそが最大の責務と考えております。従来諸問題を人事を含め根底から見直し、安心して受けていただける最良の医療とは、患者様がたと同じ向きを向き一致協力してはじめて達成されるものであると信じます。どのような事でも何かお気づきの点がございましたら、お気軽に当科スタッフにお申し付け下さい。何卒よろしくお願い申し上げます。」(下線は質問者)

以上

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